『宇宙戦艦ヤマト』とラジオの思い出<第4回>
『ペパーミントストリート』には西崎義展だけではなく、富山敬や神谷明、広川太一郎、伊武雅刀ら『ヤマト』縁のキャストも度々ゲスト出演。
その会話から、例えばTVシリーズの『宇宙戦艦ヤマト2』には地球に帰還した古代と雪のデートシーンがないことや、斉藤の出番が6話からになることなども明らかになっている。

79年も西崎義展は何度かゲストで出演し、『宇宙戦艦ヤマト/新たなる旅立ち』の主題歌「ヤマト!!新たなる旅立ち」の初披露はこの番組。その際は現在聴かれるようなコーラス部分がなく、いきなり勇壮なイントロで始まるものだった。秋口には、新番組『宇宙空母ブルーノア』の宣伝でも登場している。

またこの年にはもう一本『ヤマト』のラジオドラマが放送されており、二つの作品を混同している文章も見受けるのだが、こちらは聴取者から募集したストーリーをラジオドラマ化した、ファンの作った「パート3」。
『さらば』とも『ヤマト2』とも直接繋がらないストーリーで、何故このような企画が実現したのかは不明である。勿論『新たなる旅立ち』とも何の関係もない。

このドラマ版の出演は番組パーソナリティーのささきいさお、麻上洋子の他、富山敬、神谷明、小原乃梨子、伊武雅刀。
富山敬は古代と佐渡先生を二役で演じて見事な掛け合いを披露したり、伊武雅刀が仲村秀生のモノマネをしながら島を演じたり、小原乃梨子が真田を演じたり・・・。基本はシリアスなストーリーのはずだが、この掛け合いと生放送のドタバタ(?)故にかなりコミカルなものになっている。

ちなみに沖田艦長は神谷明、土方艦長はささきいさおの担当。
この日は『ヤマト』両輪の一方の雄、松本零士もゲストで参加。他にも何度か番組には出演していて、『銀河鉄道999』等の話題も提供してくれている。

前述の通り、この頃から番組はアニメを売りにはしなくなるようになり、『ヤマトよ永遠に』公開前に番組が終了したこともあって目立った情報はなくなる。 (e)