『宇宙戦艦ヤマト』とラジオの思い出<第13回> |
『宇宙戦艦ヤマト』と直接関係はないが、次なる『完結編』までの間に放送された主なラジオ特番についても記しておく。 TVシリーズ『新竹取物語1000年女王』は4時間生ドラマだったが、以後の「オールナイトニッポン」では録音されたドラマか、生の場合は短編が中心になったのは前述の通り。 そして”ラジメーション”という独自の呼称を使い、スタジオ等で公開放送。観客にはFMラジオやラジカセを持参させ、音声をFM波で飛ばしてヘッドフォンで受信させるというユニークな方法を試みた。 1981年7月31日深夜に放送された『さよなら銀河鉄道999』の特番あたりから、このスタイルが定着していくが、後に”ラジメーション”という呼称は、文化放送などで使われているようだ。 1982年1月2日深夜には『1000年女王』(劇場版)と『超人ロック』を2時間ずつでラジメーション化。 ドクター・ファラを野沢那智が演じるなど、劇場版『1000年女王』の主要キャストがファンに向けて明らかになったのはこの時がおそらく最初だったと思う。 『超人ロック』はこの時期アニメ化が取り沙汰され、ニッポン放送ではかなりプッシュしていたが、原作者が拒否したためラジオドラマ止まりに。ただ、後に考えを改めて実現の運びとなったのは御存じの通り。 この時のロック役は神谷明で、他にも古谷徹、松野達也(松野太紀)などドラマ化される度にキャストが変更されている。 そして公開前夜の3/12には『1000年女王』の4時間特番を放送。 前後してニッポン放送では『1000年女王』関連の特番を放送しているが、フジ・サンケイ・グループのメディアミックスの一環である。 生ドラマとの触れ込みだったが、メインキャスト以外はスタジオ入りしていなかったようなので、おそらく事前に録音されたものだろう。BGMは喜多郎が担当した劇場版のものだけでなく、宇崎竜童が手掛けたTV版のものも流用されていた。 変わったところでは8/14に「仮面ライダー10号誕生記念」として放送された「石森章太郎のオールナイトニッポン 深夜のライダー交通安全キャンペーン」が挙げられる。 ゲストに小林昭二、塚本信夫、佐々木剛、高杉俊价、安孫子素雄(藤子不二雄A)、さいとうたかを、永井豪を迎え、藤岡弘もメッセージを寄せるなど豪華な番組で、10人目の仮面ライダーZX(この段階では名前は未決定)のラジオドラマも放送され、主人公・村雨良を演じたのは神谷明であった。 ちなみに、松本零士原作の『わが青春のアルカディア』関連の番組はTBSから放送。 公開直前の約一ヶ月間、「夜はともだち」内で主題歌を歌った渋谷哲平をパーソナリティーにした情報提供番組をレギュラーで放送。公開10日前の7/18深夜には、「ラジオアニメ’82 わが青春のアルカディア」という特番が2時間枠で放送された。 そして秋からはTBS系列で、続編となるTVシリーズ『無限軌道SSX』が放映されるのである。 (e) |