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何年か前の日記に書いたテキスト。
これを書いた事の発端は、「ファンからのここが聞きたいガンダム67の質問」の中の50番目の質問。
質問)ホワイト・ベースとヤマトはどっちが強いのですか。
富野氏)聞くも愚問で、波動砲さえかわせればホワイト・ベースが強いに決まっています。

を読んだことから。そこで一応、ヤマトとガンダムが戦っているというシチュエーションでスタート。

タイトル:「ヤマト×ガンダム×銀英伝」

 もし、ヤマトがワープして逃げようという時、ガンダムがビームサーベルを振りかざして襲いかかって来たら、ガンダムはワープに巻き込まれて連れて行かれてしまう。そうなったら、ヤマトはガンダムを味方にすべく、徳川太助を説得に行かせる。何なら、ヤマト3の太田健二郎も行かせる。その方がいいかも知れない。太田は、どんどん声が大きくなっていって、終いにはアムロを殴ってしまう。そしてこう言う、
「殴られもせず、一人前になった奴がどこにいるか!」
 と。
 それで、アムロはヤマトの味方だ。決まりだ。


 ヤマトのワープに巻き込まれて第二の地球探しの旅に同行することになったガンダム。アムロは今日もユキを掴まえて、
「ユキさんはどうして戦っているんです?」
 などとナンパを試みている。そこへ敵機来襲!!ウーウーと鳴り響く警報。そして、古代の号令、
「コスモタイガー隊、RX-78-2発進!!」
 一斉に飛び出すコスモタイガー隊。漆黒の宇宙空間に飛び出す姿がかっこいい。
 んが、いくら待ってもガンダムが現れない。はて?と、首をかしげる古代。すると、背後でアムロの声が。恐る恐る振り返ると、何とそこにはユキに話しかけているアムロが!
「あ、あの〜、アムロ君。ガンダム出撃なんだが・・・」
 何故か腰の低い古代。
「・・・・・・」
 し〜んと静まり返る第一艦橋内。そこへ、太田の鶴の一声が。
「アムロ、ガンダム発進だ!」
「はいっ!」
 一目散に駆けて行くアムロ。
 憐れ、ヤマト艦長古代進、航海班副班長にかなわず。


 ヤマトがワープをしたために置いてきぼりを喰らったコスモタイガー隊の揚羽武は、ガンダムの代わりにホワイトベースで働くこととなった。(コスモタイガーじゃ、代わりにもならん違うというツッコミはなしだ)
 揚羽は、顔の良さとお金持ちらしい優雅なルックスから、すぐに女性兵の人気の的となった。その分男性兵から疎ましがられるのでは、と、思いきや、人当りの良い揚羽は、今日もカイ・シデンに掴まって、
「王女の口説き方を伝授してくれ」
 と、懐かれている。
 と、そこへ、敵機襲来!!ピーピーピーピーとなる警報音!ブライトはすぐに指令を発した!
「ガンキャノン、コアブースーター、コスモタイガー発進!」
 一斉に駆け出すカイ、ハヤト、スレッガー、セイラ。んが、揚羽はブリッジに立ったまま動かない。
「どうした、揚羽君!出撃だ!」
 はっぱをかけるブライト。そのブライトをじーっと見る揚羽。
「な、何か?」
 見詰められ、何故か顔を赤くするブライト。それも仕方ない、美男子の揚羽に見詰められては、男とて赤面する。
「う〜ん、どうも太田さんが言ってるようで、イマイチ緊張感が沸かないんですよねぇ〜。それに、19歳なんてねぇ〜。あ、出撃ですね、今出ます」
 と、のんびりと歩いてブリッジを出て行く揚羽。どんな時でも歩く姿が優雅だ。
 憐れ、若きホワイトベース艦長代行ブライト・ノア。見かけよりも若い実年齢と太田のためにヤマト乗組員に威厳を伝えられず。
 その後、ブライトがスレッガーに習って体を鍛え始めたというのは、有名な話である。(嘘)


 ヤマトがワープ明けしたその場所は…。何と、ラインハルト艦隊とヤン艦隊が睨み合いをしているそのど真ん中であった。
「か、艦長…」
 ユキは、レーダーを凝視して報告した。
「ヤマトは、4万隻以上の艦隊に挟まれています」
「何?!」
 古代は、メインパネルに映る大艦隊に息を飲んだ。
 ラインハルトは、傍らのキルヒアイスを仰ぎ見た。
「キルヒアイス、あれは何だ?」
「どうやら戦艦のようですが」
「交信してみよう。通信回路を開け」
「古代艦長!通信です!」
 メインパネルに切り替わる。
「私は、銀河帝国上級大将ラインハルト・フォン・ローエングラムである。我が艦隊は、これより戦闘に入る。用がなくば、即刻立ち去っていただきたい」
「白い艦の指揮官か…」
 思わず古代が呟く。それを聞いた島は、きょとんとした顔で訊いた。
「古代知ってるのか?」
「あ!い、いや…知ってる訳ないじゃないか。ハハハ」
 古代は、乾いた笑いで誤魔化した。
 一方ヤン艦隊では、ユリアンがヤンに問いかけていた。
「提督、あの艦は何でしょう?いきなり現れましたが」
「あれは、ワープだな…」
 ヤンが頭を掻きながら答える。
「ワープ?それって何…」
 言いかけたユリアンの声に、ムライの声が被さった。
「ワープとは、簡単に説明すると、時間の波の頂点から頂点へ飛ぶシステムのことだ」
「へぇ〜。ムライさん詳しいんですね」
「うむ。ワープの管理は万全のようだな」
「え?ムライさん、今何て?」
「あ、い、いや、何でもない、こちらのことだ」
 ムライは、ゴホンと咳払いをして、自分の席へと戻った。
 ヤンは苦笑しながら小さく呟いた。
「慣れるまで大変だったなぁ」
「古代どうする?」
 島が指示を仰ぐ。
「ワープだ。島、無差別ワープだ」
「え?どこにワープ明けするか分からん。危険だよ」
「ここにいたってどうせ助からんよ!とにかくワープしろ!」
「よし、ヤマト無差別ワープ!!」
 古代と島は、どこかで聞いたような台詞を交わしながら、ヤマトをワープさせてこの場を去った。
「キルヒアイス。今の通信の声…」
「はい、ヤン提督にそっくりでしたね」
 ラインハルトとキルヒアイスは、顔を見合わせた。

- 完 -

「ヤマト」「ガンダム」ではオチが付かなかったので、最後に「銀英伝」を絡ませて強引に終わらせた。
一応これら全部声優繋がり。おそまつさまでした。

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